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「カナダ生活(国内旅行編)」#1 Vancouver
Voila!泌尿器科専門医の竹村です。
少し前になりますが,バンクーバーに旅行した際のお話です。
言わずと知れたカナダ西海岸のメトロポリスです。
カナダの大都市の中で日本から最も近いことに加えて気候が温暖なこともあって,最も日本人に馴染みの深い都市かも知れませんね。
カルガリーでは街中で日本語が聞こえてくることすら皆無なのですが,バンクーバーでは毎日のように日本人に遭遇しました。
今回は年末に病棟回診当番が当たってしまったので,大晦日〜年始の5泊6日旅行でした。
ちなみにカナダでは諸外国と同様12月中下旬のクリスマス休暇がメインイベントで年始は早々に働き始めます。
いきなりフライトを逃す
早朝6時25分発のフライトでしたが,国内線ということもあって1時間も前に到着すれば余裕だと思い5時半ちょっと前に空港に到着しました。
ところが空港のKioskでフライトを照会してもエラーが出るばかり・・・係員に確認すると「You've missed your flight」の一言!
「オンラインチェックインは済ませたの?」と確認されてよくよく思い出してみると前日の忙しい病棟回診の最中にそんなNotification mailがAir Canadaから来ていたのをスルーした記憶が蘇ったのも後の祭り。
係員に「フライトの1時間前に来たのだからなんとかして欲しい」と懇願しても,能面の様な表情で「あなた達の空港到着がフライトの1時間前を5分過ぎていたのを私は見ていたわ」と一歩も譲らない様子だったのでここは諦めてフライトを変更して貰うことになりました(幸い直後のフライトに空きがあり大幅な遅れとはなりませんでした)。
別世界のように暖かいバンクーバー
年末年始のカルガリーの天候と言えば,思い出したくもありませんが体感気温は−50度とも言われるほど厳しいものです。
一方でバンクーバーは0度前後,日中は10度近くまで上がり東京と変わらないような穏やかな気候です。
まるで北極探検隊から解放された人のように,外を自由にぶらつけるだけでも感動しておりました。
それでも昨冬のバンクーバーは異例の大雪で滞在中も何度か降雪があり,バンクーバー市内の交通機関に影響が出ていました(カナダなのに雪に弱い都市バンクーバー)。
(観光名所,Granville Islandより望む雪景色)
新鮮な魚介に舌鼓を打つ
カルガリーに無くてバンクーバーに有るもの,それは海です。
その結果,カルガリーではせいぜい要加熱のサーモンかマグロしか手に入りません。
一方のバンクーバーではこの通り!
また,市内には寿司屋が何軒も並んでおり,どこもレベルが高かったです。
バンクーバーではスパイシーなタレで味付けされた「押し寿司」スタイルが人気で,みなさんご存知のカリフォルニアロールも実はバンクーバーで開発されたものなのです。
(人気No.1ジャパレス,Mikuにて)
物価高騰・ドラッグに汚染されたシティ
さて,この街には影の側面もあります。
まず,物価(特に家賃)の高騰です。
原因はいくつかありますが,一部の大富豪による土地の買い占めも一因となっているようで,とんでもない大豪邸の立ち並ぶ地域もありました。
その一方で,タクシー運転手らは口を揃えて家賃の高さに文句を言っておりました(小さなワンルームでも2,000〜3,000ドルを下らない)。
また,ホームレスと薬物中毒者・その売人が集まる治安の悪いエリア(=East Hastings Street)があるのも事実です。
ダウンタウンからほど近いこの通りに入ると途端に道の両側には多くのテントが立ち並び数少ない店舗には必ず鉄格子が備えられ,一見して異様な雰囲気が漂っておりました。
ここの生活者それぞれの事情があるのでしょうし全員が危険という訳ではないと思いますが,興味本位で近づくのはお勧めできないエリアです(人権擁護の観点から写真は撮っておりません)。
格安チケットに要注意!アボッツフォード空港の罠
旅の終わりが近づくにつれて郷愁に近い感情が芽生えます。
それは新しい地を去る寂しさと住み慣れた街に戻る安堵から来るのでしょう。
しかし,今回の旅では最後の最後まで郷愁を感じることはできませんでした。
というのも,よく確認もせずに格安航空券を購入したところ帰りのフライトが「Abbotsford Airport」という超マイナー空港からの出発だったからです。
Google Mapで調べてみるとバンクーバー市内から電車で2時間弱,車で1時間半という遠方にあり,この事実が発覚した際に家族からはそれはそれは白い目で見られました・・・。
さらに,余裕を持ってタクシーを手配したものの降雪の影響でド渋滞に巻き込まれてしまい結局2時間近くかかって到着したのはなんともしょぼいこぢんまりとした空港でした。
バンクーバー最後の食事の際にたらふく飲んだビール・ワインの影響もあり,膀胱が限界に達して到着するや否やトイレに駆け込んだところ,我々の乗っていたタクシーの運転手も血相を変えて横の小便器に並んできて,えも言われぬシンパシーを感じつつ,ようやく郷愁を感じられましたとさ。
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